2007年12月02日

ACLS(AHA)+日本救急医学会ICLS同時開催コース

約4年ぶりになるでしょうか?

アメリカ心臓協会(AHA)のACLSプロバイダーコースを受講してきました。

ガイドライン2005バージョンACLSは、テキストも教材DVDもまだ日本語版ができていないので、しばらく「待ち」だったのですが、非公式の翻訳版がいただけることで、えいやとばかりに受けてきました。

(ウワサによると、待望のACLSプロバイダーマニュアルは、おととい11/30日発売開始予定だったそうですが、、、、出たのかな??)

事前に受講済みの方からいろいろと情報はもらっていましたが、確かにガイドライン2000のときに比べて、シンプルに、易しくなりましたね。

前回受けたときは、救急の勉強を始めたばかりだったので、右も左もわからないような状態。それからすれば、いまはそれなりの知識もあるからなのかも知れませんが、受講生を混乱しがちな部分が、よりすっきりと整理された感じがしました。

これは前回も感じた点ですが、ACLSって合理的でわかりやすい!

まあ、それが標準化プログラムということなんですけど、フローチャートですっきりと流れが整理されていて、手順を踏めば誰でも同じ処置にたどり着けるというのは感激ものです。

頻脈とか徐脈とか、すごく複雑そうな気がするけど、よくぞここまで整理してくれました! と拍手したい気分です。

2005年のガイドライン改定のキモはBLSにあったと言われていました。それも実際に受講してみてよく分かりました。

これまではACLSのシンボル的な感じだった挿管は、ほとんど取り扱われなくなりました。かわりに強調されたのは効果的なCPR。つまりBLSの部分なんですよね。

脳卒中や急性冠症候群のところでも強調されていますが、本当に危ない人の大半は病院に来るまえに命を落としている。いくらACLSチームががんばってもそれじゃ地域社会の救命率は改善されない。

そうなると社会という単位で考えたときにはACLSよりBLSの方が重要ということ。

ガイドライン2005のACLSは、「専門医にコンサルトする」という項目がとても多くなっていました。以前はPEAだったら、原因究明で緊張性気胸を疑うから聴診を、とか心タンポナーデ疑いがあるからエコーを、などとある程度の方向性を示す必要性があったと思いますが、今はそこまでは求められていません。

初療で本当に緊急性を要することだけに絞っている点が、現実的でいいんだと思います。


シンプルという意味では、日本救急医学会のICLSの方がわかりやすいです。

ICLSは、成人の心停止(VT、pulseless VT、心静止、PEA)だけに絞ったコース。それに対してACLSは、脳卒中、急性冠症候群、徐脈、頻脈(安定/不安定)といった、心停止の一歩手前の状態までも含んだコース。

以前の私の考えは、ACLSは看護師にとってはオーバースペック。専門を究めたい人向けという気がしていましたが、ここまでシンプルに整理されていれば、是非ナースも! という気がしてきました。

最近では、BLSインストラクターを目指す一般市民の方も受講するようになっていますので、看護師としてはうかうかとしていられないところじゃないでしょうか(^^)


そうそう、書いているうちに最初に付けたタイトルとはかけ離れた話になってしまいました。

今回、私は、アメリカ心臓協会(AHA)の公式なACLS Providerコースを受けてきたのですが、コース修了後には日本救急医学会(JAAM)のICLSの修了証もちゃっかりもらっちゃいました。

今回の二次救命処置講習は、AHA-ACLSとJAAM-ICLSの同時開催コースだったんです。

同時開催というと正確じゃないかもしれません。もともとICLSの内容はすべてACLSに含まれていますので、ACLSを修了すればICLSのカリキュラムも完了したことになるという理屈、おわかりでしょうか?

要は書類だけの問題で、今回は主催者の方で、コース開催前にAHAと日本救急医学会の両方にコース開催申請をしておいてくれたので、希望に応じて、両方のカードが発行可能だったんですね。

たぶん世の中では、ICLSとACLS、同じスタッフが兼任しているというところが多いと思います。今回受講したところとは違いますが、私の地元でも、AHA-ACLSコースとICLSコース、やっているインストラクターはどちらも同じメンバーで、資器材も共有、会場も一緒。
今日はICLS式でいきます、明日はACLSね、という感じでやってます。

でも、聞かないですね、こういう同時開催って。

現実的な意味はあまりありませんが、受講生にとっては1回で二度おいしいということで、とてもおもしろい企画だと思いました。

ちなみに私が受講したコースは、医師会の公認コースとしても申請を出しているので、医師免許を持っている受講生には医師会の修了証(認定?)も出るんだそうです。1回で3度おいしい!?
posted by Metzenbaum at 23:09 | Comment(3) | TrackBack(0) | 救急蘇生 (BLS、ACLS)
この記事へのコメント
書いてあること全てが理解できる自分に今更ながら驚いています。
時々ACLSの復習をしています。
なぜBLSが重要なのか・・がよくわかりますよね。
逆に言えばしっかりBLSが出来ないと、ACLSのチームに迷惑もかかります。
医療に従事されていらっしゃる全ての方に受講して頂きたいと思っております。

しかし・・G2000はどうだったのか・・今更ながら気になります(笑)
また、見学して確実に知識にしてゆきたいと思っています。

お疲れ様でした。
Posted by Rico at 2007年12月03日 08:05
InstとしてもBLSの部分のcheckを重視しています

昨日はshockのあと, NSRを出すとcheck pulseしてPEAだって言う方がいられました
BLS教える時にはshock後は大体PEA状態だと強調してたんですけどねえ
Posted by hidemd at 2007年12月03日 10:49
Ricoさん、こんばんは。福井でお会いできなかったのが残念です。今後も機会があればちょこちょことお邪魔したいとは思っていますので、またいずれ。

それにRicoさんがインストラクターになられたらhidemdさんつながりでなにか接点ができるかも知れませんし(^^)

hidemdさん、お世話になりました。
PEAと言った受講生の方、私と同じブースの方でしたね。私は胸骨圧迫をはじめていましたが、リーダーの指示で手を止めざるを得ませんでした。「えっ、ホントに良いの?」と目配せしたつもりだったんですけど(^^ゞ
Posted by 管理人 at 2007年12月05日 01:30
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