私が知ったのもついさっき。TwitterのタイムラインでとあるCNさんがつぶやいていて、初めて知りました。
認定看護師教育が終了するというのです。
日本看護協会のホームページにしれっと書かれていました。2018年5月22日付です。
<現行の認定看護師教育終了に関する決定事項>
・認定看護師教育は2026年度をもって終了する。
・認定看護師教育機関の認定審査は2019年度をもって終了する。
・認定看護師教育機関の2022年度以降の更新審査は有効期限を2026年度までとする。
よく読んでみれば【現行の】認定看護師制度が終了するということで、新制度に移行するということのようですが、その詳細は明らかにされていません。
問題なのは、当の現役の認定看護師さんたちも、このことを知らされていなかったということです。
この通達が出たのが5月22日。私が知ったのは本日6月4日。
Twitterでこのことを書いたらすごい反響で、なにより驚いたのは現役の認定看護師さんたちから、初めて聞いた、驚いた! という声が多かったことです。
聞くところによると、制度移行に関するアンケートのようなものが来たことはあるけど、2月の総会でこんなことが決まったという話はいままでもなかったと。
そりゃ、当事者としては、生涯年収として数百万円の損失と引き換えに、一生の決断で取った資格がなくなるかも、となったら穏やかではいられませんよね。
さすがにそんなひどいことはしないと思いますが、それにしても、今回の通達をTwitterで知ったことに憤りを覚えるというCNさんの心情も理解できます。
翻ってみれば、看護師の専門性に関しては、従来から認定看護師と専門看護師があって、違いがわかりにくいという意見は多かったです。それに加えて近年では、特定行為研修も始まりましたし、それとは別枠で診療看護師(日本版NP)の教育も始まっていたりと、看護師の専門資格に関しては食傷気味というか、混迷をきたしていたのもの事実。
そんなこともあって認定看護師制度を刷新しようということなんでしょうけど、今回の情報開示の仕方は不信感を与えるという点では配慮不足は否めません。
いろいろ過渡期なんでしょうね。
なんだかんだ言って、日本看護協会は公益財団法人に過ぎず、そこが認定する認定看護師制度は、ただの民間資格に過ぎません。
だからこそ、こんなふうに団体の一存でひっくり返ったりもするわけです。
その点、専門看護師は大学院教育ですから、少なくともアカデミックな意味で国際資格という側面があります。また看護師を辞めたとしても、修士という学位はどこでも通用するものです。
一方、いま流行りの看護師の特定行為研修は、実は民間資格ですらありません。
資格化することを医師会や医系議員によって猛反対されて、結局、訓練機関(大学等)が発行する修了証だけ、ということになりました。
特定行為は、特定行為研修を受けなくても看護師免許があれば直接指示下でできることになっていますので、特権性という点ではほとんど意味がありません。
ということで、看護師のキャリアアップといったら、「認定看護師でしょ!」とは、単純には言えなくなったこの時代。
看護師として、自分はどうありたいか、どうなっていきたいかを、他人の敷いたレールではなく’、自分でレールを作っていく時代に入りつつあるのかなと思いました。
全く同意見ですね。結局、認定看護師をたくさんつくってきても、業界全体の質向上には至らなかったという結論でしょう。新制度への移行する予定みたいですが、現状の問題点を明らかにして、今後どうするのか、そのような議論ができる土壌があるとは到底思えませんが…
既得権益や古い価値観を見直す文化は一朝一夕に生まれるものではありませんからね。。