2012年12月12日

USチップとスリーブ交換を実現した前回の戦い

眼科手術器具使い回しを手術室内で大々的に問題提起したのは実はこれが2回目。

1回目は5−6年前だったかな。看護師経験2年目の意識の高い同僚ナースと一緒になって問題に取り組みました。

当時は、超音波手術器具のハンドピースはまるまるそのまんま使いまわしてました。滅菌・消毒なんておろか洗浄すらせずに、他人の眼球内に挿入した器具を別の患者へ。当時は1日10件くらいだったかな。

私とその2年目ナース(眼科係として部長からの信頼が厚かった、とてもできる子です)と一緒になって、眼科部長と交渉を続け、結果、眼科手術で有名な別の病院に視察へ行くチャンスを得て、その子と眼科部長が一緒に見学へ。

その病院というのは、よくテレビでも取り上げられる神の腕を持つスーパードクターと言われる眼科医がいる病院。

で、結果はというと、非常に残念なものでした。

視察を終えた眼科部長の言葉。

「うちの方がまだマシじゃん。うちは手袋は1件ずつ替えてるから」

つまり、その超有名病院の方が衛生管理的にずさんだったのです。

その後なんだかんだ手回しをして、結局、超音波手術器具のハンドピースに関しては、患者の目の中に入る部分(チップとスリーブ)だけは、毎回外してハイスピード高圧蒸気滅菌したものを使うようになりました。

ホントはハンドピース自体を滅菌処理するか交換しないと、手術野の清潔が破綻するという意味で感染対策的には意味が無いのですが、もともとチップの交換の必要性すら感じていない眼科医が、そこまで譲歩してくれたのだからと、と私たちは無理やり納得してしまったのでした。

眼科部長、基本的にはいい人です。決して悪気があるわけではなく、衛生観念の次元が私たちと違うというだけ。

この制度改革後は「うちの病院はあの〇〇病院より断然ハイレベルな衛生管理になったのは自慢すべきところだ。まあ、眼科的に意味は無いのだけど、悪いことではない」みたいなことを言っていました。

ここにたどり着くまでにも壮絶な戦いがあったわけで、一見動かないと思えた眼科部長をここまで動かしたということで、力尽きたというか、妥協してしまったというか、それが5−6年前の話です。

そして、今年の10月、ファイナルラウンドとして、今回の戦いが始まりました。



この記事へのコメント
はじめまして!いつも楽しく読ませて頂いています。
私は10年以上前、某総合病院のオペ室にいた者です。
現在は分かりませんが私がいたところもビスコートやヒーロンの使い回ししていましたねー。針は替えていましたが。
でもUSはちゃんと滅菌していましたよ。確か10台くらいはあったので足りない分は終わったオペのを滅菌して回していましたよ。未滅菌で使い回してるところがあるなんて驚きました。
そして、私が働いていたところは毎回手洗いをしていましたよー。10分もかからないようなオペなのに。
しかもブラシ洗いの時代…眼科の日が続くと手荒れが半端なかったです(笑)

ヒアルの使い回しはもちろんダメなことですが、恵まれているほうだったんだなーと実感しました。

なんにせよ、体内に入れたものを使い回すなんてあり得ません!!
絶対に負けないでくださいね!
Posted by さ at 2012年12月15日 20:27
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