エレバ、ラスパ、キュレット、レトラクター、ケリー、モスキート、ヘーベルetc.
日々、膨大な種類・数の手術道具(器械)を扱っている手術室看護師。
はっきり言って手術器械のエキスパートです。
医者たちの場合は、胸部外科とか脳神経外科とかはっきりと専門化されていますので、彼らが知っているのは一般的な手術器具+診療科特有の器具だけ。
でもうちらオペナースは外科系のすべての科の手術を担当しますから、覚えなければならない器械・器具の数は雲泥の差。おそらくどんな医者より道具のことは詳しいです。手術器具のなかには、ホント、ヘンな器械もあって形を見ただけではなにに使うのかまったく想像できなようなものが多々あったり。
そんな不思議な手術器具の代表として、例えばこんな器械はどうでしょう?
主に整形外科手術で使うのですが、皆さんの施設では見たことありますか?
沖縄あたりの民芸品でまったくおんなじ仕組みのものがあって、それがまさか手術道具として使われているなんてビックリしました。(もちろん素材は違いますけど)
何に使う器械か、答えは次回書くこととして。。。。。
手術器械のエキスパートである手術室看護師は医者たちからも頼られる存在です。手術が予定通り進まず「ここをこういう風にしたいんだけど、なにかいい道具ない?」みたいに術中にDr.から相談されることもあります。
その診療科の器械では対応できないけど、別の科が持っているアレならうまくいくかも、そんなふうにアドバイスすることも多々あります。診療各科の手術器械がすべて頭に入っている強みです。
手術の器械出し業務は看護か? という永遠の命題がありますが、こんなふうに行き詰まった手術の打開策として、オペ・ナースの知識・力量が発揮できることもあるんですね。
そういった意味で、看護っぽいと思われがちな外回り・麻酔看護ばかりに偏らないで、手術器械に精通しておくことも、やっぱり手術室看護師として重要だと思うんです。
最近このサイトを知って勉強になるな〜と思って見させて頂いてます。
写真の器械、うちの病院でも使用してます!よくBurnのオペの時に使用しています。
私も医師に、「こんな器械ない?」と聞かれることがたびたびあるのですが、その度に悩んで考えてしまいます。もっとすんなり、「あります!」と答えられたらいいのに・・・どんな器械があるのかしっかり把握しておくことってとても大切なんですよね。
なるほど・・・。ご指摘の通り、
中には外回りだけ看護師が行って、
器械出しは看護助手に・・なあんて施設もあるようですが、
知識量や道具の使い方を最前線で見た
ノウハウなどが積み重なっていけば、
非常に強いですね。
Burnというと熱傷、ってことですよね?
形成外科手術なのかな。
医者たちも手術が思うようにうまく行かないと、アレを持ってこい、コレを持ってこい、コレじゃない、アレじゃないと、だだっ子のようになりがち(^^ゞ
そんなときに、スパッと差し出した器械がドンピシャだったときの快感、そんなのを楽しみに手術をしております。私、自分で職場の器械担当を買ってでてやってるんですが、中央材料室の奥に山のようにストックされている歴代のボロ器械を整理・発掘するのが目下の楽しみだったりします。
ぜひ M.Mさんも時間があったら、オペ室の器械置き場の探索、してみてくださいね。いろいろ発見があると思いますよ。
shisleyさん、はじめまして。
器械出しを助手さんにやらせている施設もあるんですね。。。
どういう教育体制のもと、実践しているのか非常に興味があるところです。看護師の場合は、業務実践の目標が「患者のため」という共通のコンセンサスがあって、知識水準もある程度確保されているわけですが、そうでない人たちを統率するにはどんなノウハウがあるんだろう?? 法律的にはグレーゾーンな気がしますが、制度としてきちんと確立するなら悪くない方法だと思うのですが。。。(アメリカのtechみたいにね)ちなみにうちでは滅菌物を取り扱うのは基本的に有資格者のみというスタンスでやってます。
shisleyさんのブログ、拝見しました。
興味深い視点での展開、読み入らせていただきました。
shisleyさんは看護師さん、ではないですよね?
確かに清潔操作的な領域は、
ナースの方専任という施設が一般的ですが、
その話を聞いた施設では、助手さんの器械出しの方が、
Drとの相性がいいとの事らしいです。
私は、製薬会社、医療情報サービス、
医療材料メーカーなどの経験があり、
専門(?)はマーケティングになるんでしょうか・・。
だから医療従事者ではないんです。
偉そうにすいません(笑)。
トラックバックもありがとうございました。残念ながら文字化けしてしまったようです。可能であれば修正したいと思います。本来なら、貴サイト名と記事タイトルが表示されるんですよね? スイマセン、ブログのトラックバックというのを受けるのが初めてなもので、仕組みがよく分かってないんです(^^;
教えていただきたいことがあってメールしました。糸針のパッケージにCT、CTXB、CTX、SH、SH−1などと表示してありますが、何の略なんでしょうか?ずっと探しているんですけど見つからなくて・・・。図々しいとは思うのですが、よろしくお願いします。
アメリカでオペ室領域といえばやっぱり麻酔科看護師の存在が有名ですが、やっぱりそのあたりが目標なんでしょうか?
日本では看護協会が定める認定看護師制度というので手術看護が新設されたばかりです。入試選抜を含めてけっこう厳しい教育課程が設けられているんですが、所詮は国家資格ではなくただの民間認定ですので、個人的にはイマイチ興味が湧かないでいる状態。
でも、手術看護認定看護師制度は多少なりともアメリカの麻酔看護師を見本にしたところがあると思うんです。今のところ教育課程の内容はあまり公開されていないようですが、今後の日本手術看護の動向には注意していきたいと思っているところです。
CRNAさんの今後のアメリカでの活躍、期待しています。それとリンクのお申し出ありがとうございました。
かなこさん、縫合糸の記号の件ですが、以前別の方からも問い合わせがあって調べたのですが、その後すっかり忘れてフィードバックしていませんでした。(れんさん、ごめんなさい。)
CT、CTXB、CTX、SH、SH-1など。かなこさんの施設で使っている糸はエチコン製ですよね(バイクリルとか)。これらは結論からいうと、メーカー内部で規定されている針の形状の識別記号です。あくまでメーカー内部での話ですので、オペナースとして覚える程のものではないと思っています。ただ施設によっては「4-0バイクリルのSH」みたいに指示が出る場合もあるかもしれませんが。
詳しくは、出入りの糸業者さんに言えば、記号の一覧表のようなものをもらえると思いますよ。カタログにも載っているかもしれません。私が聞いた話だと、例えばTという記号が入っているとtaper、つまり丸針、CはCuttingの略で角針、みたいなちょっとした法則性はあるようです。その他針のカーブ具合や大きさなんかも別の文字で表わされているんでしょうね。XだったかBだったかは、エチコン専売のエチガード針を指していたような気もします。
こういった製品に関することは、成書には書かれていませんので、業者さんに聞くのが一番ですよ。きっと喜んでたくさん資料を持ってきてくれると思いますので。出入り業者さんとの接触が難しければ、メーカーに直接電話orメールしても親切に対応してくれますよ。
【関連項目】
手術に使う縫合糸と針の話
http://or-nurse.seesaa.net/article/16706227.html
縫合糸パッケージ情報の見方
http://or-nurse.seesaa.net/article/16750066.html
「溶ける糸」って何日くらいで溶けてなくなるの?
http://or-nurse.seesaa.net/article/17082861.html
日本でも大御所の麻酔科の先生が麻酔看護師の導入に賛成という記事が麻酔科医のあいだでかなり問題になっているとも聞きました。大筋ではやはり大方の麻酔科医は反対なのでしょうね。アメリカでは麻酔看護師制度が導入されてから長いのに、未だによく思わない医師や、心臓手術は麻酔科医だけに頼む外科医もいると聞き及んでいます。
一般にナースプラクティショナーは世間に知られていますが、麻酔看護師は学校が少ない上、患者さんが普段見かけるというわけではないので 麻酔看護師というと??という顔をされることも多いです。あと麻酔看護師のほかに麻酔専門の器械出し(?)というような職業もあってそれと間違う人も多いです。 またよく知っている人は お給料のことまで知っているので 億万長者になれるわね、といいます。
麻酔看護師にしてもナースプラクティショナーにしても 4年大学のあとの修士課程なので 長い道のりです。こちらの人はお給料がいいからという理由で看護師になる人も多くて、NP(ナースプラクティショナー)になっても看護師とお給料があまり大きな差がないため、より求人が多い看護師のまま働いている人がいるとも聞きました。アメリカでは掛け持ちで働く人が多いのでそういう選択の方が気分的に楽なのかもしれませんし。
実は先日、フィリピンから400人の看護師さんたちが来年初めにも来日して訓練を受けると日系の新聞で読みました。 日本の医療業界、いま大変動期なのでしょうか。いろんな意味で大変そうですね。フィリピンと聞いて ステレオタイプに思い込む人たちも多いでしょうし。患者さん側からの人種差別などはかなりあるでしょうね。もしよろしければ、ご意見お伺いしたいです。 長くなってしまい、すみません。
ペットネームというんですね。的確な情報ありがとうございました。
自分なんかは手術室勤務だから麻酔看護師ばかりに目が行ってしまいますが、確かにアメリカではナース・プラクティショナーのほうが専門看護師としてはメジャーなのかもしれないですね。ところで器械出しの専門スタッフは、どんな資格になってるかご存じですか? ナースではなく専門の技士と聞いていますが、国家資格で制定されているものなのか??
フィリピン人看護師の件は、政治的な話はよく分かりませんが、トントン拍子に決まってしまいました、という感じに捉えています。人手不足はいいけど、どこの病院が雇うんだろう? あえてフィリピン人看護師を採りたいという病院が実際にあるということがどうもピンとこないんです。
でも来たら来たで、日本の看護業界にいい刺激になるだろうなという点は大いに期待しています。きっと相当にハイレベルでしょうから、日本人ナースが焦るんじゃないかな。基本的には3年間だか、看護助手として働いてもらってその間に日本語で日本の看護師国家試験に合格して初めて正式なナースとして働けるようになるのだとか。英語で受けた看護教育に加えて日本語ができたら、、、おもしろいことになりそうです。
麻酔科医と麻酔看護婦をサポートする業務と書いてありました。
短大などの1年半ぐらいの教育で資格が取れるようです。サージカルテックは短大の1年間で資格が取れますので、同じOR内での仕事で専門が分かれるといったところでしょうか。
麻酔のテックは麻酔関係の機材の管理、薬液の管理、補充、モニターの管理などで直接患者さんに麻酔をかけるという医療行為は出来ないんだと思います。
以前どこかのサイトで見たのですが、麻酔のテックは少なくなってきていると書いてあったように思います。
サージカルテックは私の学校にもコースがあって、手っ取り早く解雇の少ない医療業界に就職できる、という点で人気があるようです。
このほかにも ERのテックなどがあるようです。友人に言わせると、ERのテックはERに来院した患者さんの振り分けを行うといっていましたが・・・(定かでなくてすみません。)国家資格かどうか、という点ですが、多分間違いなく州の資格だと思います。というのは正看護師ですら州の資格で、州をまたいで仕事をするとなると(または引越しなど)その州の試験を受けないと働けないはずです。麻酔看護師は国家資格で全米で働けます。
フィリピンからの看護師さんたちの登場で10年後の日本の医療業界は大きく変わるのでしょうね。
こちらでもフィリピンとインドから看護師さんをかなり多く入れた時期があったみたいです。
いまもベビーブーマー達が『お年寄り』のグループになってきて (=ベビーブーマー時代の看護師さんたちもリタイアする。)看護師が慢性的に不足しています。ただ、有名病院は全く看護師の数は足りで入るんですよ。
これから10年先は正看護師がどっと増えて、今の看護師たちはそれを逃れるかのように修士課程などでNPやCRNA(麻酔看護師)、助産師になるだろうと予想されている、と雑誌に書かれていました。また老人専門のNPが重宝されるとも聞きました。日本と同じでお年寄りの比率がかなり高くなりつつあります。
器械出しのトレーニングは1年なんですね。
言われた器械を渡すというだけなら、さほどのテクニックもなく、すべては「慣れ」で済む世界かもしれません。経験を積めば誰でもできること、なのかもしれませんが、でも私たちとしては「そんな単純作業じゃない!」と声高にして言いたい気持ちもあるんです。うちらが器械出しの仕事をするときは、手術の流れや全体像を把握するように努めて先読みを心掛け、そのためには個人的にもいろいろ勉強したりするのですが、それらは自分はナースであるという意識が根底にある気がするんですね。その点、職人としてのtechの人たちは、どういう姿勢で仕事に臨んでいるのか、非常に興味があるところです。
そのあとクラスメートからサージカルテックの存在を聞き、ORに興味がある私は早速調べたのですが、正看護師コース入学のためのクラスと並行して取っていくのは無理と判断して今に至っています。
今後、サージカルテックの人と話をする機会があれば、是非聞いてみたいと思っています。
私自身は法律の縛りさえなければ、器械出しはナース以外が行なってもいい、行なった方がいいとすら考えているのですが、実際にそうなった場合のオペ室内での分業の実際がどうもイメージできないんです。何かと人手が必要なときに、オペ室のナースなら基本的に全科の手術で器械出しも外廻り業務もできる人たちですから、急にフォローでポンと部屋に放り込まれても、何を行なうべきか自分で判断して動ける。私はそんなところに専門職としての誇りみたいなものを感じているのですが、そこに別のバックグラウンドを持ったスタッフが入っていたとしたら、いまみたいな小気味よいテンポでの流動的な仕事ができるのか、、、、
今の勤務体制と分業制、どっちがいいんでしょうね。CRNAさんの話を聞くうちになにがなんだかよくわからなくなってきちゃいました(^^;
日本の勤務体制で、もっと人件的にも余裕があるのがいいんじゃないのかなあと私的には思います。ちなみに私はイギリスの手術室で働いているのですが、こちらは分業制です。しかしながら使えない人が多い。分業すぎて、ほんと限られたことしかできない、というかやらない人が多すぎる。だからたくさん人を雇わなくちゃなりたたないし、かつ、無駄が多い。うちはNHS(国の機関)の病院だけど、赤字も大赤字。ひとりひとりが日本の手術室看護婦のようになんでもこなして能率よく働いたら、赤字もかなり解消されるんだろうけどなあといつも思います。
話は飛びますが、写真の機械の名前、なんて読んでますか?うちでは「チャイニーズ・フィンガー」なんて勝手に言ってて、だいたいもとの名前がなんだったのかもわからなくなってしまいました。。。
さて手術室業務の分業制、やっぱりそんな問題が現実にあるんですね。以前私は、オペ室ナースは各自がすべての業務ができる人たちだから協力体制がスムーズですばらしい、というような話を書きました。これはやっぱり現体制のメリットなんですね。
限られたことしかできない人たちを集めるからスタッフも大人数必要という点も、なるほどそうだよなと思いました。
ちょっと話は逸れますが、看護師の専門性という話をするときにいつも引っかかることがありまして、それは看護師というのは専門ではなく、汎用を売りとした職業ではないのか、と思うことがあるんです。これについてはちょっと長くなりそうなので、今週末にでも新しい記事として改めて書かせてもらおうと思います。
> 話は飛びますが、写真の機械の名前、なんて読んでますか?
そう言えば、答えは次回に、なんていいながらすっかり忘れていました。例のネット状の手術器械は、Chinese finger trap といいます。中国の民芸品で「指ワナ」とでもいうんでしょうかね。沖縄では「指ハブ」と言ってます。
手の手術のとき、指を引っ張って手を広げた状態をキープしたいときに使う器具で、アミアミのなかに指をスポット入れて、後に紐をつけてどこかに結びつけておけば、ネットが縮んで加えた指を離さない、そんな仕組みの器具です。
それでは tommyさん、またイギリスのオペ室事情などお話しを聞かせていただけるとうれしいです。ところで某雑誌でイギリスのオペ室ネタでエッセイを書かれていた方がいましたが、もしや tommy さん??(今月号で連載終了しましたが)
コメントしたはいいものの、記事自体が古かったようで、なかなか見つけられずにいました。
ところで、某雑誌でエッセイをかかれていたという方は私ではありません。以前ナーシングホームで一緒に実習をしていた方なのですが、以後ご無沙汰しています。
それはさておき、看護師というのは専門ではなく汎用を売りとした職業、とは、なるほどと私も同感です。しかしながらその汎用というのも、看護の知識をベースに持った上での事でもあるし、その知識も踏まえて動いてる汎用ということで、やはり看護師ならではですよね。
私は日本でも手術室のみで働いていましたが、こっちにきていろんな意味でカルチャーショックでしたね。日本では、器械出しも外回りも看護師のプライドを持って、これは看護師じゃなきゃだめだ!と思ってた仕事を、こっちではいろんな分担の仕方で看護師じゃないひとも入り込んできていて、これもありなんだなと思うこと多々。
でも、結局助手さんなどを組み込んでも、そのほかにODP(Operation Department Practitioner)といって、麻酔看護師のようなものも組み込むから結局人件費カットにもなってないんだけど。。。
しかしながらODPというのは看護師の資格と違って2年で資格が取れるから、比較的なりやすいし、実習の時点で手術室で働いてるようなもんだから卒業してからけっこうすんなりとなじみやすくていいなとも思います。私は学生の時一度も手術室に入ることなく、いきなり就職先が手術室だったのでちょっとうらやましい。
なんか、また長くなってしまいましたね。
それでは、また
イギリスのNHSでORナースをされている日本人なんてそうそういないだろうなと思ったのですが、別の方だったんですね。
専門か汎用かの話ですが、専門専門とそれがすべてみたいな風潮がまかり通っている世の中に対して、ちょこっと吠えてみました(笑)日頃、Dr.だちを見て専門を追求するというのがどういうことか、その問題点もわかっているはずなのに、それに追従するような方向性で自分たちのプライドを確立しようとするのはどういうこと?? そんな疑問符を投げかけつつ。
何でも屋であることを自慢にしてもいいのにね、というのは私の考えです。ゼネラリストとして知られている立花隆氏とか荒俣宏氏、尊敬してます。
話はかわりますが、うちのオペ室・中材にも看護助手さんがいます。助手さんは助手さんで院内ローテーションがあるみたいですが、そんな中でもオペ室の助手はやっぱり特殊みたいで、久しく異動がありません。特に中材の助手さんの中には滅菌技士の認定を取った人もいて、専門性という意味では助手さんの中でも別格かも。職務上の資格で業務を細分化するのがいいことかどうかはわかりませんが、ナースエイド業務の中でも中材は早くから専門化されそうな気がしています。以上、余談でした。
ところで、中材の認定なんかもあるんですね。しりませんでした。
私が日本で働いていた病院でも、中材はありましたが手術室関係のものは手術室内で中材業務もやっていたので、それこそなんでも屋でした。でも、そうする事でどっちもの視点がわかり、忙しくても充実してました。今の職場ではもちろん別で、中材は実際の使い道、汚れポイントを把握してなかったり、優先順位が伝わってなかったり、OR側は強引なお願いをしたりetcでよくもめてます。専門化もいいですが、せめて管理者側だけでも元ゼネラリスト?!というか、全体をわかっている人についてもらいたいですね。何でも屋バンザイです。
滅菌技士は日本医科器械学会が出している認定資格で、特別中央材料室スタッフ向けとはしていないかもしれませんが、現実に滅菌業務に携わるというと中材スタッフが圧倒的に多いんでしょうね。あとは医療材料メーカーの滅菌工場で働く人向けなのかな。
うちの中材で働く人たちは、くくりで言うと看護助手ですけど、この部門だけは別枠で専門家を採用した方がいいんじゃない? と思ってます。だってふつう看護助手として応募してきた人は患者さんの元で働くことを夢見て(?)きた人が大半。それが配属されてみたら血だらけの器械を洗って窯に入れるという作業の繰り返しだったら、なんだか工場勤務みたいですよね。
現実、膨大な種類の器械の形と名前を覚えてもらわないといけないし、できれば実際の使い方もわかってもらってそれなりに分解掃除ができれば理想なので、やっぱりプロフェッショナルにやってもらいたい仕事内容だと思います。病院によっては中材業務は外部委託していると聞きます。(そういう専門ビジネスがあるんですね。それも驚き)うちもそういう方向性で検討しているみたいなので、今後がちょっと楽しみです。
特に整形外科ややけどの方々は…滅菌の清潔不潔がとても厳しいチェックがいるのに…何か問題があってからは遅いと思います。委託会社も、病院勤務ない方が多いみたいで希望を持って勤務していたけれど現実がっかりしました。
私個人的には、看護助手でもOP室&中材勤務を続けたい人もこの世の中には1人でもいてます。f^_^;
病院勤務では、ローテーションで配属変わるので…OP室&中材をもっと勉強したい人には難しい現実もあります。(;_;)
中材、委託会社と渡り歩いてこられたんですね。私はいまオペ室&中材の看護補助者の人たちの業務改善に取り組んでいるのですが、補助者さん向けの勉強会をもっと開いていく必要があるなと感じています。ナースでもその辺アヤシイ人はたくさんいるのですが、血液被曝の危険性とか自分の身を守ることについてもっと意識してもらわなくちゃいけないんじゃないか―。いままでナース向け勉強会は熱心に行なっていましたが、助手さんたちに対してはほとんどノータッチだったうちの職場。手術室+中材という特殊な職場で誇りを持って働いてもらえるようにその高い専門性を意識してもらえるような働きかけもしていきたいと思っています。
私の職場では、規模の小さい病院ですので、院内すべての中材業務とSPD、また手術後のオペ室の清掃にも入っています。低賃金です。外部委託ですから皆さんがお客様です。上下関係が明確にあり、ふと家政婦をしている気分になるときがあります。当然ですが部署が違いますから、看護師が、ろくな教育も受けずに入ってきたおろおろするばかりのバイトにものを教えてくれることはありません。看護師は、そういう外部委託の中材に不満を感じることも多いだろうと思います。それでも病院が外部に委託するのは、安いから、赤字だから、医療従事者の不足からのようです。安かろう悪かろうという言葉をよく思います。オペ室と中材は一連の中にありますが、あうんの呼吸で動けるようになるには、やはり知識、意識が必要だろうと思っています。大量の器械の名前とばらしかた、組み方、スケジュールにど素人がついていく。あくまでひとつの病院のケースの紹介ですので一概には言えませんが、病院の赤字と分業化、外部委託化は社会問題なんじゃないかと思います。
私は医療現場への好奇心と、無資格でも医療の一角に参加できることからこの仕事に就き、好きでつづけています。僭越ですが、上に中材の委託化に関する記載がありましたので、その立場として書かせていただきました。
高度に専門的なことを行なっているにも関わらず、残念な実状があるんですね。私はまず看護助手という区分から中材業務を切り離すことで専門性を確保できるのではないかと考えました。そこで中材業務の専門職である委託業者に目を留めたわけですが、人手不足と、あとは社会的な評価というか法的にも専門性が評価されていないというあたりが問題みたいですね。
あれだけ危険な仕事をしておきながら、ふつうの看護助手と同じ給料で、特別な研修等が義務づけられてもいないという現状。是正されるには時間が掛かりそうですね。
私はこの制度にはかなり反対ですね。私は器械だしにも看護はあると思うので・・・。手術が始まれば、患者さんの近くにいるのは器械だしですし。器械だし専属のスタッフさん
はやっぱり根拠が薄いというか、器械のことだけ・・・という気がします。実際、器械だしは手術の手順、器械の名前を覚えてしまえば誰でもできてしまうんですけど、それは違うよなと思いながら日々働いてます。一見業務が減りそうな印象があるとは思いますが、逆に看護師の雑用の方が増えていたりします。毎日スタッフのやりくりにいっぱいいっぱいです。看護師のモチベーション的にも問題あり!!まあ、私は器械だしが好きなのでそう感じるだけかもしれないんですけどね・・・。
看護師も器械出し技士も充分な人数がいるのであればいいですが、そうでないとお互いに片方の仕事しかできないとなると、取り回しが難しいというか返って業務が繁雑になるのは目に見えています。あえて病院がそういう人員配置をした理由が知りたいですね。
いつも楽しくみています。
私も、bannbiさんの「実はうちの施設では、看護師ではない方が器械だし業務を行っています。」
に興味があります。
当院で看護師以外が器械だしをするケース、実はあります。
整形の脊椎の固定やTKA、骨とう挿入術でメーカーが手洗いをすることがあります。
看護師も手洗いをして入っていますが、そのほかにメーカーもです。
私が器械だしのとき、メーカーさんが
「手洗いしなくても大丈夫そうですか?わからなければ外から教えます。」
といわれたので、OKとしたところ、医師から
「あれ、何で○○さん手洗わなかったの。」と・・・。
聞かなくても器械セッティングはできたのに何がふまんなの?と思いいました。
業者のいわゆる「立会い」について法律が規定され4月から施行となります。
診療・治療の場面には原則立ち会わないことが書かれていますが、
ある条件のみ可能となるそうです。
だからといって、4月までは手洗いして立ち会うことがOKではなく、
すでに法に抵触することでは?と感じています。
4月法施行に際し、行政は
「わからないことがあれば、具体的な事例をあげて、問い合わせください。」
といったことを書いてありましたが、
「手洗いをして説明していますが、・・・。」
なんて問い合わせはしないと思います。
「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」
で検索すると規約内容を見ることができます。
直接看護師→器械だし看護師
という呼び方に代わりました。
直接的に医師の診療の補助を行う看護師と考えるとやっぱり原法から考えても、
看護師以外が手洗いしたらやっぱりまずいですよね。
bannbiさん、bannbiさんの病院での慣習はなかなか根が深いようですね。bannbiさんが問題と感じているのは至極まっとうなことだと思いますし、なにか問題が起きる前に是正すべきだと思います。でも病院が組織をあげてそうした違法なシステムを作り上げて容認している以上、個人レベルでの対応は難しそうです。職場のナースたちで意見をすりあわせて、集団で上に働きかけていくしかないでしょうね。あとは責任者である師長に違法性を理解してもらえるように資料を揃えて働きかけるとか、、、