その子、寮暮らしで電話回線は引いてなくてインターネットは使っていないと聞いていた気がしたらちょっとびっくりでした。
まあ、そんなこともあって、今日はちょっとマジメにオペ室ネタをひとつ。
皆さんの施設では、手術時の手洗い法はどんな感じにしていますか?
(さすがにブラシで腕全体をゴシゴシと10分、なんてことは少なくなっていると思いますが、、、)
私のいる施設では、この4月から手術時手洗い法を大きく見直して、「ウォーターレス法」を導入しました。
これはその名の通り、水を使わない手洗い法。簡単に言えば擦式アルコール製剤の刷り込みを基本とした手指衛生法です。
目に見える汚れがなければ、手にアルコール製剤を3回正しい手順ですり込んでおしまい。そのまま滅菌ガウンを着て、滅菌手袋を着用します。
手が汚れている可能性があれば一応水を使った予備洗浄はしますが、そこでは消毒効果は期待しておらず、汚れを落とすだけですから、使う石けんは安い普通の手洗い液体石けん。
手を拭く紙も滅菌である必要はありませんから、病棟とか、デパートのトイレにあるような普通の安っぽい紙。
こうすると高い滅菌ペーパーやイソジンやらヒビテンが入った高級な消毒石けんが必要なくなりますので、相当のコストダウンが期待できます。
まだ移行段階ではありますが、もし完全にウォーターレス法に切り替われば、年間にして1千万円以上の経費削減が見込める試算に!
といっても、これまでゴシゴシやってきた私たちとしては中々受け入れるのが難しいのが現状。
そこであれこれとお膳立てを整えて、病院独自のエビデンス(従来の手洗い法とウォーターレス法で数十人ずつ細菌培養。結果ウォーターレス法の方が圧勝という結果)も打ち立ててのスタート。
まずは新人ナースには最初からウォーターレス法しか教えないということで、ボトムアップ作戦(?)を開始。
ついでに、手袋の装着もこれまでのオープン法からクローズド法を標準として指導。
これなんかは新人さんの方が上手にできて、先輩たちの方が苦労しているというのが現状。やがて、クローズド法の人が増えてきたら、先輩たちもこっそりと練習したりするのかなと期待しています。
長年の習慣を変えるというのはとても難しいこと。
4月の新人入職をきっかけにすると意外とすんなりと導入できたりするものです。
職場で大きな改革を考えている方は、4月がおすすめですよ、というお話でした。
ガウンを着させてもらう時に手や不潔物にあたっても
手洗し直しをしなくて消毒だけで済むので便利だと思います
私は日本で准看で10数年やってて今はアメリカの大学で看護学生をやっているものです。
アメリカでの施行前後の手洗い(病棟)は殆どアルコールですが、C-diffの患者には効かないのでやっぱり水洗いです。で、textでもやっぱり水洗いの方を推奨しています。なので手術室でアルコールのみになるとやっぱり、ちょっと怖いなって思うんですが。どうでしょうか?
私の今勤務している病院はやはり遅れているのかな?ウォーターレスではありません。さすがにブラシは止めたらしいですが…。感染防止も経費削減もなんて…ウォーターレスはいいことだらけですね。
質問したいことがあります。お忙しいのに申し訳ありません。以前勤務していた病院では、オペ出し時の申し送りはとても簡単でした。名前・IDを確認・コンタクトレンズや義歯の有無・最終バイタル・持参物品の確認ぐらいでした。オペ室の看護師さんが事前に電カルで情報収集してくれてましたし、事前に患者さんを訪問してくれてたから簡単な送りで済んでいたのでしょうか。なので…今の病院の申し送りが面倒で。今年から電カルが導入されペーパーレスになったはずなのですが…まだまだ紙頼みです。同意書は仕方ないにしても、血型や感染症はわざわざプリントアウトしてカルテに挟んで持参ですし。既往歴やらアレルギーやら事細かに送らないといけません。それなのに…オペ出しする時はフリー(手術に行く患者さんの部屋持ちではない)の時が多く…情報をとりきれてなくて、オペ室の看護師さんによく指摘されます。まぁ情報をとれていない私が悪いのですが…。オペ室の看護師さんの術前訪問は食道ガンの方ぐらいで全員には行わないとのこと。また内視鏡は前の病院では申し送りしていませんでした。今の病院では氏名・ID・病名・検査目的・手術予定日・既往歴・前処置・便の状態・血型・感染症などなど細かく送ります。問題ない項目も。10人ぐらい居るととんでもない時間がかかります…時間がもったいない気がします。他施設ではどのような申し送りをしているのか知りたくてメールしました。よろしくお願いします。
ウォーターレス法をすでに実行してらっしゃるんですね。参考にさせていただきます。
勤務病院では未だにポピヨドン・ヒビテン入り消毒剤を使用し、スポンジでの洗浄、もみ洗い2回、専用タオル、速乾性手指消毒薬でフルコースです。
物品はかなり安価なものに変更になってきてはいますが、上の先生方に理解していただくには少し時間がかかると思われます。
やはり実験による結果&根拠ですね。時間&コスト削減のため、除々に行動に移して行きたいと思います。