2008年09月28日

学士(看護学)取得、その後

2008年8月27日付で、晴れて学士(看護学)の学位が取得できたわけですが、その後についてご報告いたします。

結論から言いますと、今勤務している病院での職員としての扱い(俸給表)は、一切変わらず。つまりこれまでと同じ看護専門学校(3年制)卒の看護師としての身分で、「大卒扱い」とはなりませんでした。

そうした結論に至るまでの経緯を書きますと、、、


学位授与機構から学位記が届いた翌日、私はすぐに報告書を作成しました。学位記のコピーと学位授与機構のパンフレットを添えて、看護部長宛と職員課長宛に二通同じものを用意して、直属の師長を通して提出しました。

そして、その結果を師長から聞いたわけですが、まず看護部長の対応。これはひどいです。

話を聞いて、レポートをパラパラッと見て「ふぅーん」と言って、レポートを師長に突き返したそうです。「私には関係ないから、、、」と。つまり受け取り拒否です。

その心はよくわかりませんが、とにかく「無視」というのが看護部長の反応でした。


次に職員課長の反応。「へぇ、働きながらすごいね」と好意的に受け取ってくれたのですが、「職員としての扱い変更は難しいなぁ、、、」と。

後日、直接職員課長から呼ばれて面談をしてきました。

そこで分かった事実がいろいろとあります。

私の勤務する病院の就職案内や看護職員募集要項には次のような給与の区分が載っています。

 ・助産師(1年課程卒)
 ・看護師(大学卒)
 ・看護師(3年課程卒)
 ・看護師(2年課程卒)
 ・(准看護師は今は募集していないの記載なし)

しかし、面談の時に職員課長に見せてもらった就業規定の中では、まったく違うことが書かれていてビックリ。どういうことかというと、当院では看護師の四年制大学卒業という職員区分はなく、違いは「看護師」か「保健師・助産師」かということだったのです。

つまり、本当の就業区分は、

 ・保健師・助産師
 ・看護師(3年課程・4年課程)
 ・看護師(2年課程卒)

ということが判明。

4年制の看護大学を卒業しても、保健師国家資格を持っていない人は3年課程看護師と同じ扱い。ですから大学を出たかどうかは関係なく、単純に免許での区分になっていたのです。(ただしこの理屈では2年課程の看護師の人が初任給が低いことは説明できませんが)

ですから、いくら看護学士を取得しようと、保健師を取らないかぎり、給料は変わらないという理屈。

もちろんこの先、修士を取ったとしても職員的には待遇はなにも変わりなし。

これが今回の私の学士(看護学)取得計画の最終的な結末です。


もちろん今書いたことは私が勤務する病院でのケースです。
各勤務先の就業規則でどう規定されているかによります。
就業規則で本当に「大卒」という区分があるなら、適正に判断されれば学位授与機構の学士(看護学)で大卒扱いになるでしょう。

もしこれを認めない、つまり下記のような場合ですが、

> 学歴とは、大学という機関に入学し卒業したという経歴。
> 学士とは所定の単位を履修したという称号。
> 学士を取得しても、学歴が伴っていないから、大卒扱いには
> 変更しない、ということがあるそうなのです
> (学士を取得するだけでは、履歴書に「〜大学卒業」とは書けないので)。
> これはどうなのでしょうか・・・

これは時代背景を理解していない人事担当者の誤解ですから、根拠をもって示せば覆る可能性があります。

その根拠となる強力な武器が、学位授与機構が発行している「大学評価・学位授与機構から授与される学位を広く理解して頂くために」というパンフレットです。

学評価・学位授与機構から授与される学位を広く理解して頂くために』 (PDF:836KB)

このパンフレットは、まさに病院の人事担当者向けに書かれたようなもので、学位授与機構が認定する学位の法的根拠等が丁寧に説明されています。

(例)
『上記の学校教育法から明らかなように、機構が授与する「学士の学位」は大学卒業者に与えられる「学士の学位」と同じものであり、人事院規則においても、教育職員免許法においても、大学卒と同等に取り扱うことが定められています。』

『機構で学士を取得された方々は、履歴書等の学歴欄には、つぎのように記入することを勧めています。「○年○月 学士(○○)の学位取得 独立行政法人大学評価・学位授与機構」』



実際に同じ日に学士(看護学)を取得した私の友人は、4月に転職が決まっていますが、転職先では大卒の給与扱いになることをきちんと確認したうえで転職を決めたそうです。

結局は病院の就業規則でどういう区分になっているか、学歴か、国家資格か、によって運命は分かれますので、このあたりは病院の人事担当者に納得いくまで確認することをお勧めします。

もし就業規則の文書上で明確になっていなければ、勝算ありです。
そこは皆さんのがんばり次第。


私の場合は、残念ながら、次の転職先に掛けたいと思います。
posted by Metzenbaum at 16:06 | Comment(5) | TrackBack(0) | 学士(看護学)取得
この記事へのコメント
質問に答えていただきありがとうございました。本当なら私は看護大学に入りなおしたいのですが、お金がかかりすぎてしまうので・・・

重ね重ね質問ですみませんが・・・

私は大学病院付属の看護専門学校に入学したいと考えているのですが(順調に行けばそのまま大学病院に就職できるため)、専門学校の入学試験を受ける前に、その大学病院や付属の看護専門学校に「系列の大学病院での給与体系についてお聞きしたいのですが。私が就職後に通信で看護学士を取得した際には、大卒扱いになるのでしょうか?それとも大卒とは保健師の資格の有無なのでしょうか?」などと、聞いてみた方が良いのでしょうか?

ちなみに・・・
国立・県立・市立病院などの公的機関である病院では、看護大学を卒業してなくても、他学部であっても、とにかく大学を卒業してれば大卒扱いとなることが多いようです(看護学士を有していなくても)。
Posted by ペンペン at 2008年09月28日 20:10
せっかく学士を取ったのに、この対応はひどいですね。
給与体系に「大卒区分」が無いということは、大学で学ぼうが専門学校で学ぼうが関係なし。
看護学を真っ向から否定された気がしました。

早めの転職をお勧めしますm(__)m
Posted by あっけ at 2008年10月01日 03:55
めっつえんさん、大変ご無沙汰しております。めっつえんさんのファンの一人で、いつも密かにAHA-BLSインストラクター日記ともに拝見させていただいております。

まずは、看護学士取得おめでとうございます。
でも、昇給は駄目だったんですね…。
看護部長の対応も含めて、とてもがっかりしました。トップの対応がそれでは、部下が育たない…そんな病院なら転職もありですね。

参考までに書かせていただきますが、私は、大学付属病院の看護専門学校卒でそのままその大学病院に就職しました。
私の時代は、看護と言えば専門学校が主流で、看護大学の存在自体が珍しい時代だったので、現場で働くには学歴よりも看護の経験や実力重視という感じでした。

それが、時代の流れとともに看護専門学校が看護短大に改められ、数年後には母校もとうとう看護大学になってしまいました。
これからどんどん大卒ナースが増えていくんだなーとなんとなく、焦りみたいなものもあり、仕事をしながら大学を卒業しました。

大学卒業後、私も事務に問い合わせてみたのですが昇給に関しては無理でした。
あくまでも、就職した時点での学歴で基本給が決まるそうです。

それに予断ですが…残念ながら、私の病院では学位授与機構での看護学士はやはり本来の大卒ではないので認められません。
さらに、私の病院では、保健師や助産師の資格を持っていたとしても、就職は看護師採用なので基本給は変わらないんです。
つまり、@大卒、A短大卒、B専門学校卒で給与区分が違います。
転職される際は、直接詳しく聞いて確認された方がやはり無難ですね。

でも、学位授与機構で得た看護学士を利用して、大学院に進んで修士を取得した場合、看護大学の方からオファーが来るため教員という新たな道がひらけ、役職が付くなどから昇給はありますが…現場で今までと同じようにナースとして働く場合は修士を取っても昇給とはあまり関係ないようです。メリットは同僚から、一目おかれるくらい???でも、看護研究のチームに無理やり入れられてサービス残業の日々を送ることもあり…微妙です。あとは、専門看護師目指せるくらい???
なんだか、本当に自分のやりたいことが一体何なのか、わからなくなってきちゃいますよね。
Posted by ぽちこ at 2008年10月01日 12:36
めっつえんばーむさん、お疲れ様でした。
看護部長さんの対応、ひどいですね。
本当にがっかりしました。
このものすごい努力に対して、レスポンスなしとは、人としてどうなのでしょうか!?



ぽちこさんのコメントも含め、就職した後での努力(きちんとした結果が得られているのに)を一切認めない体制って、なんなのでしょう。



私は県立病院に勤務しています。
やはり現在放送大学で積み上げ単位取得中、うまく行けば来年度の学位授与機構での学士取得を目指していたのですが、
なんだか看護部に目の上のたんこぶみたいに思われてしまうのも嫌だし、「放送大学卒業を目指す」に切り替えようかな。
ぺんぺんさんの書き込みにもあったし・・・。

とにかく、お疲れ様でした。
めっつえんばーむさんのすごさや、ものすごい努力はここに顔を出すみんなが良く知っています。


Posted by ままなーす at 2008年10月04日 03:45
ペンペンさん、難しいところですね。
私ならきっちり聞いちゃいますが、聞き難いですよね。
そこはペンペンさんのキャラクター次第、といったら
答えになってないですね、ごめんなさい。

あっけさん、おっしゃるとおりです。
でも、うちは認定看護師でも特別な待遇が一切ない病院ですから、
諦めてます。看護界って、もともと診療報酬にも反映されないこともあってか、
評価制度の整備が甘いですよね。業界自体、あまり期待はしてないというのが
正直なところデス。

ぽちこさん、周辺情報ありがとうございます。
就職時の待遇で変更なしというパターンもよく聞きます。
これも向上心をそぐようなヘンなルールですよね。

> 私の病院では学位授与機構での看護学士はやはり本来の大卒ではないので認められません。

これもよく聞く話ですが、看護職の最高学府(?)の国立看護大学校の卒業生はみんな学位授与機構の学士(看護学)なんですよ。4年制の看護大学校は大学ではないので学位は出ません。でも普通は大卒扱いしますが、これはどうなんでしょう? 矛盾点を付いていけば突破口はあるのかなという気もします。

修士も看護界の中でも教育分野に進出するのでなければ、あまり意味がないのが残念なところ。臨床を離れないと意味がないのかも知れませんが、可能性の広がりという意味では、将来的に視野に入れたいなと思っています。

ままなーすさん、学士(看護学)取得を急がないのであれば、ふつうに
放送大学を卒業してから、看護学士申請を行うのでもいいかもしれませんよ。
その方が履歴書の上で、「退学」なんて文字を入れずに見た目きれいな感じ
にできますから。

普通にやれば放送大学卒業まで2年。

私は俸給表が変わる可能性があったので先を急ぎましたが、結果的に失敗だったなぁとちょっと思っています。
Posted by 管理人 at 2008年10月05日 22:39
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/107271711
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック