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2012年01月16日

放送大学で学士(看護学)取得のプレゼンをしてきました

放送大学さんからお呼ばれして、イベントでちょっとしたプレゼンテーションをしてきました。

テーマはナースのキャリアアップ。中でも学士(看護学)の取得方法についてあれこれお話させていただきました。

実はこれで3回目なんですが、いま放送大学の学生の15パーセントは看護職だそうで、放送大学と学位授与機構を使って学士(看護学)を取るのがかなりブームになっている模様。

放送大学としても放送大学卒業ではなく、学士(看護学)狙いの人を歓迎していて、看護職のための放送大学利用法の説明会をしょっちゅう開いています。

それで学士取得経験者ということで、どういうわけだかちょこちょこ呼ばれるようになりました。



今日、私が皆さんにお伝えしたのは、専門学校卒のナースが放送大学+学位授与機構で学士(看護学)の学位を取得するのは決してハードルの高いことではないということ。

すでに実力としては学士レベルにあるのを、後追いで認定してもらうようなもの。

そんな話をさせてもらいました。

そもそも、考えてみればそうですよね。大学を出ても専門学校を出ても免許は同じ。国家資格を出す厚生労働省から見れば大卒も専門学校卒もまったく同じ価値があるわけです。

大学は4年間ですが、一般教養という看護とは別の必修科目が多かったり、保健師の勉強も含んでの4年間ですから、看護という中身で言ったら専門学校となんら変わりません。たまたま大学に入ったか専門学校に入ったかという違いだけで看護師としての中身は実は変わらないんです。

ナースの実力としては大卒と同じでも、足りないのが法律で決まった大学卒業要件で必要な書類上の勉強した時間、つまり単位です、これをそろえてあげれば、学位が発行されるというのは、まあ自然な話。

この学士(看護学)発行に必要な追加の単位を放送大学で取得するわけですが、その中身は基礎看護学だったり、解剖生理学だったり、看護師としてはすでに履修済みの内容が中心ですから、さほど勉強しなくても試験に合格できます。

なにか大卒レベルで難しいことをしなくちゃいけないなんてことはありません。

すでに皆さんは大卒と変わらない仕事をしているわけですから、その実力を後付けで認定してもらうのが、学位授与機構での学士を取ることの意味。

ということで、「肩肘張らずに気軽にやってみよう!」というのがメインメッセージ。

ナースのキャリアアップというと認定看護師というイメージがありますが、認定看護師になるのも、資格を維持するのも結構大変です。仕事休んだり、引っ越したり、学費や教材費諸々で出費は数百万円。たいていの場合、家庭を犠牲にせざるを得ません。それに対して、この学位取得はほとんどリスクがありません。経費として25万円程度はかかってしまいますが、ほとんど生活には影響を与えません。

学士がなんの役に立つかと言われれば、転職の時大卒扱いになるとか、海外移住のときのポイントが大きいとか、そうたいした事はないかもしれませんが、看護に限らず、自身の学歴として一生ついてくるものです。

ちょっとした労力でもらえるならもらっちゃおうというそんな軽いノリでサクット取っちゃったらどう? なんて事が伝わっているといいのですが。



今日も質問がいろいろありましたが、放送大学+学位授与機構で学士(看護学)取得することに興味がある方は過去ログを見てみてくださいね。

それと学士取得のガイドブックが2冊とも改定されたようです。とりあえずこれもmustです。まずは「短大・専門学校卒ナースが簡単に看護大学卒になれる本」を読むと全体像から積み上げ単位取得までのことは分かります。

学習成果レポート(卒論みたいなもの)を書く段になったら、続編の「短大・専門学校卒ナースがもっと簡単に看護大卒になれる本」の方にレポートのテーマ選びとか書き方、合格レポートの実録などが載ってます。

短大・専門学校卒ナースがもっと簡単に看護大卒になれる本 増補改訂版 2週間で書ける学修成果レポート!大学評価・学位授与機構で学士(看護学)をめざす        短大・専門学校卒ナースが簡単に看護大学卒になれる本 改訂新版 総予算25万円で看護学士に!大学評価・学位授与機構活用法




posted by Metzenbaum at 01:41 | Comment(2) | TrackBack(0) | 学士(看護学)取得
2011年11月09日

医行為が認められるのは一握りの特定看護師だけじゃない

ここ数日、特定看護師をめぐる報道をよく目にしますね。

『診断・治療もできる「特定看護師」導入へ 厚労省が原案』

 医師がしている診断や治療の一部ができる「特定看護師」の導入を議論してきた厚生労働省は7日、作業部会で制度の原案を示した。法律を改正し、床ずれの治療や脱水した場合の点滴開始の判断など「特定の医行為」を認証を受けた看護師ができるようにする。医療の質や患者の満足度の向上につながると期待される。

 この日の部会で示された原案では、5年以上の実務経験がある看護師が、国指定の研修を受け、国の試験に受かると「特定能力認証」を受ける。医師の事前の指示に従えば、自らの判断でできるようになる。養成課程は、高齢者の慢性的な病気など幅広い2年と、皮膚・排泄(はいせつ)ケアなど分野を限る8カ月コースを想定している。
(朝日新聞:2011年11月8日


アメリカの医師と看護師の間的な医療職、ナース・プラクティショナーを参考に作られようとしている新制度。

皆さん、一部のエリートだけの話と思ってませんか?

実はいま原案化された「特定看護師」制度、なかなか意外な方向に話がまとまりつつあるようです。

私も勉強中の身で、それほど事情に明るいわけではありませんが、今のところ、特定看護師を名称独占にも業務独占にもしない、という方向性らしいのです。

業務独占というのは法律用語ですが、「免許を持った人意外は行ってはいけない」とするのが業務独占。

特定看護師ができる医療処置は、特定看護師だけの業務独占ではない。

つまり、特定看護師以外でも、現在はナースには認められていない医療処置を行なえるようになる、ということです。

それじゃ、単なるナースの業務拡大で、特定看護師は関係ないじゃん、という感じもしますが、まあ、事実上、そういうことのようです。

簡単にいうと、包括的指示があれば自分の判断で「特定行為」を行なえるのが特定看護師、包括的指示だけではなく具体的指示が必要なのが、一般看護師。

この図は厚生労働省のウェブで公開されている資料からの抜粋です。(PDFファイルです

看護師「特定行為」の指示体系

ふつうの看護師でも、病院施設として安全管理の取り決めがあり、包括的指示があり、医師に個別の状態を報告の上、具体的指示を受ければ特定行為を行なえるということがはっきりわかると思います。(もちろん看護師にその能力と経験が必要なのはいうまでもありません)

その「特定行為」の内容はこれから、領域ごとに検討・リストアップされていくようですが、現時点褥創のデブリなどが例として挙げられています。

結局のところ、いまはグレーゾーンとして施設ごとにナースに行なわせていた医行為に関して、制度化のうえ、容認しようというのが、今回の特定看護師制度制度新設の実体の模様。

日本にもついにナース・プラクティショナーが誕生!

というような華々しい話ではないようです。

特定看護師を進めている側としては、業務独占にしたいようで、現在大学院で行なわれている特定看護師教育では、それなりに高度な教育を始めています。しかし、さまざまな反対勢力があり、結果的にはグレーゾーンとして医行為を行なっている現状に新制度を当てはめて公認化する、という地味な形にまとまったとも聞きます。

結局、いま原案が示された特定看護師制度がスタートすると、いちばん影響を受けるのは今後誕生する少数精鋭の特定看護師の周辺ではなく、特定看護師とはまったく関係のない一般の臨床です。

事実上、ナースの業務拡大なのだから。

特定行為を意識した研修制度を作ることになりますし、ナースの仕事も増える。

だから、特定看護師制度新設は、特定看護師の問題ではなく、私たちナース全体の現実問題なのです。

今後の動きから目が離せません。



posted by Metzenbaum at 18:20 | Comment(1) | TrackBack(0) | 看護師スキルアップ
2011年10月10日

ナースがリードする勉強会&講習会のhowto

昨日、本屋で見つけた雑誌ですが、ぜひ病院の教育担当者とか認定看護師には読んでもらいたい特集記事でした。

emergency_care_2011_9.jpg

エマージェンシー・ケア 2011年9月号(24巻9号)

救急ナースがリードする勉強会&講習会

企画から本番までのhow toがまるわかり




このブログでもしばしば取り上げているインストラクショナル・デザイン成人学習の内容がコンパクトにまとめられています。


ナースによっては日常的に行っている勉強会企画ですが、これも看護と同様、経験論ではなく科学の部分があります。

そもそも「教えよう」というスタンスで意気込んだ勉強会はたいてい失敗に終わります。悪いことにその失敗に企画者は気づかないで終わることがままあり、下手すると企画者は大満足、でも受講者には何も残っていない、なんのアウトカムも出せない研修というのが、ありがちじゃないでしょうか?

教えることが目的ではなく、受け手が学習するのが目的。

教え手中心の視点から、学習者中心の視点に考え方をシフトするのが、実りある研修にするための入り口。

ちょっと前にはやった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』でも、顧客中心に考えなければいけないと書かれてるのと同じです。

勉強会企画、講習企画には、きちんとしたセオリー、理論があります。

それをおさえておくだけで、勉強会の出来が雲泥の差に違ってくるはず。

なにも、勉強会に限らず、プリセプターシップとか後輩指導にも役立つ内容です。

キーワードは、

 ・インストラクショナル・デザイン(ID)
 ・教材設計
 ・成人学習

それぞれに奥は深いのですが、即効性のある"ARCSモデル"と"カークパトリックの4段階評価モデル"の話だけ、少し書いておきます。

ARCSは成人学習で抑えておくべき4つのポイントを示しています。

 A: Attention(注意)
 R: Relevance(関連性)
 C: Confidence(自信)
 S: Satisfaction(満足感)

掛け算の九九を覚えるような丸暗記の押し付けのような教育は成人には向きません。自我が完成した成人は「自ら学習する」ものです。それを支援しようというのが成人学習の基本スタンス。

そのためには、上記の4つを意識した支援が大切。これはパワーポイント資料を作るときでも、講演の組み立てをする場合でも同じでARCSの要素を盛り込むことがポイントです。

まず、注意を引くこと。お笑いでも同じですが、つかみはOK?、というやつです。誰もが疑問に思っている問題点を提起したり、興味を持ってもらう働きかけを。

その際に留意したいのが2番目の関連性。その話が学習者にどう関係しているのか。ざっくり言えば、その研修に参加することで、どんないいことがあるのか、を明確にすること。具体的な例があがるといいですよね。

こうやって、自ら興味を持って学習に参加する、その研修の場にいることの意味を見出してもらい積極性を引き出します。

そしてその研修内容は、難しすぎず、簡単すぎず、手ごたえと満足度があるべきです。これなら私にもできそうかなとという手ごたえ・自信を感じて帰ってもらうこと。実習があるなら、「できた!」と感じる場面と、それを評価する指導者のスタンスが大切。

もし時間が十分でなかったり、難しいと感じる内容を残してしまうのであれば、続く学習の機会を提供することも意味があります。「もっと勉強したい人はこの本がお勧めです」とか。自信と満足度は更なる学習意欲につながるものであるべきで、その目標を活かす働きかけを。


もうひとつ教材設計者が抑えておきたい考え方が「カークパトリックの4段階評価モデル」。

勉強会とか研修プログラムの目的はなんでしょう? ざっくり言えば「臨床で使える」、ではないでしょうか?

では、その研修を終えた受講者は、翌日からそれを実践できそうですか?

そう考えると、厳しいなぁということが多くありませんか?

この学習内容と実践能力の関係とその評価を考える上で、注目されているのがカークパトリックの4段階評価モデル

 レベル1:学習者の満足度・・・アンケート調査
 レベル2:学習者の理解・・・筆記テスト、実技評価
 レベル3:臨床での活用度・・・他者による観察、行動比較
 レベル4:業績への貢献・・・(作業時間の短縮など)

病院内の集合研修でフォロー・評価できるのはレベル2までです。それを臨床で応用しようと思ったら、つまりレベル3の研修を目指すのであれば、臨床現場でのシミュレーション教育が不可欠。

たとえば蘇生教育で言うなら、講習会場でACLSを履修したとしても、それはレベル2でしかありませんから、現場で使えるかといえば厳しいです。

じゃあ、どうしたらいいかというと、職場に帰って、普段働く病棟などでリアルな機材を使ってシミュレーションを行うこと。これによって、理想化された講習会場では気づかない問題がたくさん見えてきます。

ベッドを壁から離して、頭側の柵を外さないとCPRができないとか、ベッド間が狭くて救急カートと除細動器が入らないとか。

些細な様でも、実際にやってみると大問題だったり、というのは現場だから初めてわかることです。


ちなみにオペ室でのシミュレーションについてはこちら:

オペ室での急変対応シミュレーション
http://or-nurse.seesaa.net/article/159455469.html

オペ室急変対応シミュレーション 第二弾
http://or-nurse.seesaa.net/article/217070305.html

手術室での急変対応シミュレーション(ACLS)
http://or-nurse.seesaa.net/article/134251343.html




こんなように、受講者が実務レベル実践可能な状態になるまでの段階を考えて、集合教育から臨床に戻ったときのフォローまでも考えて、初めてその研修プログラムが活きてきます。

「教えたんだからできるでしょ?」ではないのです。


ぜひ、そんな教育を基礎から見直す意味で、ぜひ指導役割があるすべてのナースに読んでもらいたい特集記事でした。



追記:似たような結論の話をちょっとまえに書いてました。⇒『「研究ごっこ」の弊害・・・結果を出せてない「看護研究」制度




posted by Metzenbaum at 09:31 | Comment(1) | TrackBack(0) | 看護師スキルアップ
2011年09月10日

『裸のプレゼンター』〜プレゼンの真髄から後輩指導まで

大学からの講演依頼があったりして、この数ヶ月、プレゼンテーションについて、またあれこれ勉強しています。

プレゼンといえば、以前にナース特有の学会発表の傾向について書いたことがありました。そこで プレゼンテーションZEN という本を紹介したのですが、その続編 「裸のプレゼンター」(ガー・レイノルズ著) が今回のテーマです。

裸のプレゼンター


プレゼンテーションとはなにか? というある意味哲学的な命題に真っ向から向き合った本。



一言でいえば、プレゼンテーションってアートなんですよね。

大げさにいうと映画と同じく総合芸術。

スライド資料というマルチメディア(文字、写真、図版、音声、動画)と話し手の語り口の融合。さらには演者の立ち位置や手振り、表情、声の抑揚、間、などの非言語的表現。

それら複合メディアを駆使しての「表現」がプレゼンテーション。

その目的は? というと話し手から聴衆へのメッセージを伝えること。

抄録に活字を乗せるだけの文字情報ではなく、マルチメディア+口演というパフォーマンスを使うのは、それだけ鮮烈にメッセージを伝えたいからに他なりません。

そんな高度な表現活動なんです、プレゼンテーションって。



そんな風に考えたことってありました?


看護研究や学会発表で、PowerPoint資料を作って、人前でしゃべるということは、何年もナースをやっていれば、1度や2度はあると思います。

その目的はなに? と言ったときに「発表すること」自体が目的になってる傾向がないかなと私は感じています。

学会発表という儀式をこなす、その儀式にはPowerPoint資料が必要だから、とりあえず作ってみた。発表は原稿を作って、それを流暢に読み上げればOK、みたいな。

発表によって何を伝えたいのか? そのメッセージはなに?

根源的な問いです。


伝えたい! そのエモーションが大切なのですが、それ以前に「お作法」に縛られるあまり、本質を見失いがちなのでは?

フォーマルな学会発表ですから、「型」も大切ですけど、ガチガチすぎると、しゃべってるほうも聞いてるほうもつまらない。


別の言い方をすると、主体はどっちかという点です。

話し手と聞き手。

話したいことを話せばいいのか? わかってもらわなければ意味がないのか?

このあたりを突き詰めると、プレゼンテーションは変わりますし、さらには病院内での勉強会でも後輩指導でも変わるはずです。

教育のあり方を含めて、勉強になる本でした。お奨めです。




posted by Metzenbaum at 01:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 看護師スキルアップ
2011年08月23日

放射線管理区域以上の汚染地域で暮らす福島の子どもたち、妊婦さん

今日、10キロ近い鉛の防護具を着て、放射線管理区域内で腹部大動脈瘤ステント留置の手術(今日は約3時間)を担当していて思いました。

福島県の子どもたちや妊婦さんは、こんな環境の中、24時間、普通に暮らしているんだよなぁって。

福島第一原発の爆発事故以来、20倍に引き上げられた放射線被曝の基準値。

福島県内の小中学校で、放射線管理区域以上(0.6マイクロシーベルト/時以上)となっている学校が、75%以上に上るそうです。

要は病院のカテ室の中で暮らしているようなもの。(基準値で言ったら放射線管理区域の6倍らしいです、暫定基準値20ミリシーベルト/年って)

ましてや放射線管理区域は18歳未満は健康への影響があるということで就労禁止になっているところに、小さな子どもや妊婦さんが普通に生活していて、かつ、24時間常に被曝。さらには病院の放射線管理区域ではありえない内部被曝というおまけつき。

こういう話をすると、有害という明確な根拠はないとか、言われがちですが、健康被害があるとかないとか、そういう話以前に 異常、ですよね。

私たちが働く手術室では、妊娠が発覚したり、不妊治療をしている人は、放射線管理区域に入るオペからははずされます。管理区域内にいてもプロテクターを着ているから、それほど浴びるわけではないのですが、それでも決して妊婦は入りません。

そんなのが常識だったところに、今の福島。

ありえない!!

というのが正直な感想。

おそらく、これは手術室看護師やカテ室ナースを含めて、医療者誰もが思う自然なインプレッションだと思うんですけど、どうでしょう?

科学的根拠がどうのこうとかそれ以前に「おかしいじゃん!」って話。


もともと一般市民が被曝することが許容されていた基準値は1mSv/年。それが20ミリに引き上げられたとき、世界中の有識者や学会から反発があったのはご存知のとおり。日本医師会も反対声明をだしています。

20ミリシーベルトに引き上げられた後の文部科学省と原子力安全委員会の会見を見ましたが、根拠ってなんにもないんですよね。

誰が決めたのかもうやむや。文科省は原子力安全委員会に相談して決めたというけど、原子力安全委員会はそれを認めていないと断言していたし、、、(Youtubeにもアップされてますが、こちらの解説ブログ記事、わかりやすいです。)



実際に健康被害があるかどうか、なんて科学的な議論には今はあまり興味がありません。そろそろ結果は出てくると思いますが、それが検証されて統計データとして出てくるのは何年か何十年後かの話。


いま、私が思うのは、これまでの私たちの常識からしてありえないことが行われているという事実への驚きだけです。

どう考えてもいいはずがない。私はそう確信しているのですが、看護職の皆さん、いかがでしょうか?




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2011年08月10日

「研究ごっこ」の弊害・・・結果を出せてない「看護研究」制度

Twitter 上で反響が大きかった看護研究の弊害についての話題、すこしこちらにも書きとめておきたいと思います。

ここでいう「看護研究」とはいわゆるカンケン(看研)のことです。

病院勤務ナースが持ちまわりでやらされるアレ。

看護研究はするな! 看護学雑誌特集記事

さて、いわゆる看研、あれって「研究」ではないですよね?

ある人は、夏休みの自由研究みたいなものと表現しました。私に言わせれば「研究ごっこ」。

問題は、本人たちは研究をしていると思い込んでいることです。そしてやらせている病院の教育部の人たちもそう信じていること。

病院で当番として強制的にやらされる研究、看研はたいていは病院の教育プログラムの一環として行われているものです。

つまり看研とは、問題解決法のひとつとして「研究」という手法を身につけるための教育課程と言えます。別の言い方をすれば、目的を持った研修プログラム。

その目的は、問題解決手法として「研究」を使いこなせる人材の養成、のはず。

そのために、お作法としての研究を体験させられるわけです。

つまり研究の中身が大切なのではなくて、研究という形式を踏むことにメインフォーカスされているのが「看護研究」の特徴。

だから、やもするとテーマを自分で決められなかったり、アドバイスという名の外部圧力でテーマを変えざるを得ないということが、普通に起こります。

テーマが選べない、アドバイスを受けるうちに自分の興味のない全然別のテーマにさせられた。

看護研究は、研究内容はなんだっていいんです。お作法にのっとって研究のプロセスを踏み、論文の体裁を整えて、発表する。その一連の流れが大切なのです。

中身云々より、模擬体験をさせること。だから研究ごっこ。

これは、本来の研究の動機、目的を考えたらそれは有り得ない話です。

本末転倒。

こう考えるといろいろ納得できませんか?



看護研究制度を目的を持った研修プログラムと位置づけた場合、面白い考察ができます。

それはその研修プログラムが目的を達しているか、アウトカムを出せているか? という点。

つまり、日常的に研究という手法を問題解決に使いこなす人材を作れているか、という問題です。

この点は、皆さんに聞いたほうが早いでしょうね。

一度看研をやって、その後、自主的に研究をしたことある人、どれだけいますか?

もう二度とやりたくない!

看研のせいで病院を辞めた!

なんて話はよく聞きます。

つまり人材育成という面で、「看護研究」課程は成功しているとはいえない現状、と思いません?


なにがいけないのかというと、要は看護研究は、研究手法やお作法といったテクニカルなことしか教えていないことにあります。

「やり方は教えた、ほら、あとは自分でできるでしょ」

という丸投げな態度。

成人学習の理論で言うと、いちばん大事なものが抜けています。

それはモチベーションへの働きかけ、そして、研究手法を身につけると、どんないいことがあるのかという自分との関連性の示唆。

これがないから、看護研究は苦痛なだけの苦行に終わり「もう研究なんか絶対しない!」という研究嫌いを増産しているのです。

成人の学びは自ら必要性を感じ自ら学ぶものです。やらされた感の中からは何も生まれませんし、残りません。

せめて研究テーマくらい好きなように選ばせてあげればいいのに、とホント思います。ここが納得しなければやる意味ないです。学習効果もこの時点でほぼ期待できない。

あと、研究手法の活用法ももうちょっと現実的な話で説明してあげればいいのに。なにも学会発表するだけが研究じゃありません。

ちょっとした職場内での業務改善にだって研究手法は使えますし、いちばん生きてくるのが病院の中で何かを提案したり、制度を変えようとするときでしょうね。

日頃の愚痴を愚痴で終わらせたくなければ、研究の手法をとって、文献を調べデータを取って理路整然とまとめて、提出すればいいんです。

これでたいていのことは変わります。

卑近な例で恐縮ですが、これでうちのオペ室、サービス残業がなくなりましたし、土曜日オンコール待機の手当てが増額されましたし、数々の悪しき慣習に終止符を打つことができました。

別に「研究」をしなくたって、研究のプロセスを使えば大げさな言い方をすれば、社会を動かせるのです。

自分の意見を理論立てて、文献から他者の言葉添えをもらい、相手を説得させる文章を書き、プレゼンをする。

これを研究と呼ぶか、一般企業的にプレゼンテーションと呼ぶか。

まあ、どっちでもいいのですが、ナースにとってはそんな社会PR力をつける格好の機会が看護研究なので、ぜひそれを活用してほしいと思っています。

ただ、現在の教育システムとしての看護研究は、成人学習理論的にダメダメなのが残念。

病院の教育担当者は、ぜひPDCAサイクル(plan-do-check-act)に照らして看護研究制度を見直してもらいたいものです。

自分たちがやらせている看護研究の目的はなんなのか? そしてそれはアウトカムを出せているのか?

なんとなく慣習でやるもの、もしそんな程度でやらせているなら、やめてしまえ、と言いたい。

不毛な強制で、もうこれ以上、苦しめないでください。

せっかくの学びと発展のチャンスをつぶさないでください。


関連記事:『ナースのプレゼンテーション〜「看護研究」を考える』

参考記事:対談:研究以前のリテラシー(週間医学界新聞)




posted by Metzenbaum at 19:35 | Comment(3) | TrackBack(0) | 看護師スキルアップ
2011年07月28日

オペ室急変対応シミュレーション 第二弾

今日はオペ室で急変対応シミュレーション・トレーニングを行いました。第二回目。

シナリオはこんな感じ。

麻酔科学会期間中、皮膚科の局所麻酔手術で患者入室直後。
モニターを装着し、患者さんと会話をしながら、皮膚科Dr.を待っている状況。

患者さんと会話中、突然うめき声を上げ、白目を剥いて意識消失しました。

他の部屋では、緊急C/Sでたった一人の麻酔科医は部屋を出られない。

さあ、どうしますか?


代表して5-6名に動いてもらって、残りの人は見学。

見学者には見学の視点をあらかじめ提示しておきます。


・VFの認識から胸骨圧迫開始までの時間はどれくらい?
・VFを認識してから除細動器が到着するまでの時間&ファーストショックまでの時間
・質の高いCPRを行えているか、特に中断時間
・リーダーの指示は明確か?
・指示を受けた人は復唱しているか?
・役割分担ができているか?
・etc.


前回やったときは、除細動器の定位置がオペ室の端っこのリカバリールームで、取りに行くのに不便という問題点に気づきました。そこで今はオペ室のほぼ真ん中に置き場所変更しています。

そのこともあって、除細動器到着時間が格段に早くなりました。

しかし、残念ながら、除細動器が到着してから、除細動のショックをかけるまでに3分以上のタイムロス。

除細動器のセッティング・使い方がわからず、というありがちなパターン。

普段はパドルが取り付けてある除細動器。今回は医師がなかなかこられないということで、手動式除細動器のAEDモードを使うことになったのですが、パッドを装着するためにコネクタを付け替える必要があり、その準備にもたついてしまったのでした。

このあたりは、シナリオ終了後のデブリーフィングで、チームを組んでいた当人たちも見学者たちも、問題として指摘していて、すぐその場で全員で除細動器のAEDモードの使い方の復習。

自分たちで問題を認識して、その上での解決策としての取り組みですから、一方的な講義としての「除細動器のAEDモード使用勉強会」などと違ってしっかり身についたはず。

中には知識としては知っている人もいましたが、実際に触ってみるのは初めてで、やってみないとわからないという点も実感していただけたようです。


一方、前回はVFを認識しても、胸骨圧迫というアクションになかなかつながらず、胸骨圧迫開始まで何分もかかっていたような感じでしたが、今回はすばらしかった。VFです、除細動器と応援を! と叫んだ第一発見者はすぐにCPR開始。10秒も経っていませんでした。

さらにすばらしかったのは、応援が着たら、まっさきに胸骨圧迫を代わってもらって、全体が見通せる場所に一歩引いたこと。

このあたりは、確実に前回のシミュレーション訓練が活きています。


こうやって、自分たちでしっかりできているところを再認識して、さらに課題を見つけて取り組んでいく急変対応シミュレーション&デブリーフィング&スモールグループ・ディスカッション、とっても有効です。

最後のディスカッションの検討課題は、

・オペ室急変対応の上で必要なスキル・知識は何ですか?
・どうやったらそれを習得できますか?
・あなたは明日から何を行っていきますか?

というもの。

最終的に主催者が言いたかったメッセージはすべて、参加者の言葉として出てきました。

一方的に講義をするという従来の勉強会スタイルからの脱却。

そんなところも感じてもらえたんじゃないかなと期待しています。



皆さんのオペ室では、急変対応トレーニングを行っていますか?

外部講習としてACLSを受講してきました、というのでは不十分ということは、実際の仕事場でシミュレーションをしてみないとわかりません。

ぜひお勧めします。




posted by Metzenbaum at 00:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | 救急蘇生 (BLS、ACLS)
2011年05月14日

看護の美意識と労働意識

以下、Twitterでのつぶやきの焼き直しです。

ブログは休止中させてもらってますが、Twitter では引き続きあれこれ書いています。



私が職員組合に訴えていた病院職員の勤務時間に関する問題点、すったもんだのすえようやく動いてくれて、全職員向けにアンケートが実施されました。まだ正式な集計は出ていませんが、看護部職員は、「患者のためだから」「それじゃ仕事が回らないから仕方がない」といった視点のずれた回答が目立ちます。


患者を目の前にしてがんばっているのはいいけど、いつまでがんばり続けるの? で、結局辞めていくんでしょ? 無責任ながんばりで残る人に負担をかけるのはやめてほしい。現実仕事が回らないのはわかるけど、それをシステムの問題として捉えて変えてかないと、使い捨て人材の業界、変わらないよ。


posted by Metzenbaum at 11:24 | Comment(4) | TrackBack(0) | 看護師の労働条件
2011年04月04日

被災地救護所、ノロウィルス対策

南三陸町の医療支援情報です。

避難所によってはノロウィルスの報告がちらほらとではじめていたので要注意で、救護所でも嘔吐で点滴や補液をする人が増えてきていています。アウトブレークしたら収拾がつかなくなるのは必至ですが、水が限られている以上、悩ましいところです。

現地にアルコール製剤はたくさん届いていて、仮設トイレの外には自由に使ってくださいということでおいてあるのですが、ノロにアルコールはあまり有効ではないという点が問題。(この点を知らない人も多いようです)

医療従事者の皆さんで、これから行かれる方がいたら、一般的なアルコール製剤ではなく、商品は限られますが、ノロに効く二酸化塩素の入った手指衛生剤を持っていくことをお勧めします。

医療者を媒介にして広がったら身も蓋もありませんので。

小さく小分けしていつもぶら下げておいて、すぐに使えるようにしておくのがポイントです。

※二酸化塩素手指洗浄剤は医薬品としては認可を取っていない民生品が主。そのため消毒という言葉は使わず除菌としているものがほとんどです。安全性という点で懸念がないわけではないので、その点、医療者としては要注意。一応ご自身で調べてみてください。

公衆衛生としてトイレの衛生状態については、ノロの兆しが見えたら、貴重な飲料水であっても手洗い用にまわすことを優先するよう現地の責任者に掛け合って、手洗い用水を確保+トイレ利用者への指導を行う必要もあるかもしれません。

posted by Metzenbaum at 02:45 | Comment(2) | TrackBack(0) | 災害支援/ボランティア
2011年04月03日

被災地医療支援

宮城県南三陸町の医療支援から戻ってきました。

目の当たりにした津波の惨状。戦後の焼け野原のよう。想像以上でした。あちこちにひしゃげたりひっくり返った車やトラックが倒れていて、家の2階部分だけが斜めに横たわっていたり、車がビルの3階に乗っかっていたり。

そんな惨状を潜り抜けた人たちは、避難所に身を寄せ、現実を生きていました。

私の仕事は津波でなくなった病院の機能の可及的代替。

「復興支援」や「救助」ではありません。

避難所に開設された臨時の診療所で、震災前からのニーズによる医療の提供。

電気や水道、十分や器材や器具もない中でできる限りのことを行う被災地医療支援。

また今度、書きます。



posted by Metzenbaum at 23:34 | Comment(1) | TrackBack(0) | 災害支援/ボランティア
2011年03月28日

震災地へ  〜 医療支援に行ってきます

結局、第二陣として私も駆り出されることになりました。

本日決定、明日は準備であさってから宮城へ医療支援に行ってきます。

血圧計と聴診器

マスコミと同じように最前線から退いたところに宿を取って、出張形式で医療支援に当たるチームも出てきているようですが、私たちは相変わらず被災者同様、体育館で寝袋に寝泊りしながらの活動になる模様。

うちは病院として単独の派遣のようなので、予算がない、というのが現実ですが、今後長期戦を見据えてどのような形に落ち着いていくんでしょうね。

今回のメンバーは誰が決めたのかわかりませんが、初対面同士かつ経験者、訓練受講者ゼロという超即席チームです。

当院でDMAT研修を受けている人たちは先発隊で行ってしまったので、このような形になったようで。

先発隊で流れができたかと思ったら、意外とそうでもなく、病院内での器材集めの責任者なども不在で「新しいチームの皆さんでやってください」と完全丸投げ。

そのスタンスがわかれば、答えや指示は待たずにこっちでどんどん進めていいんだと開き直ったら気が楽になりました。

医師は今日のミーティングには参加せず。

ロジスティクス担当の栄養課の事務職員さんは、元自衛隊員ということで頼りになりそう。

幸い、あしたの1日は準備で好きに使っていいよということなので、食料品買出しや院内での医薬品の準備など分担して、救急車に荷物を積み込む予定です。


行った先での活動は避難所での医療支援。出張で仮設の診療所を設置して外来診療を行うようです。

時期はすでに慢性期。

常用薬が切れたとか、不眠、感冒症状、鼻炎などが主訴で、すでに先発隊やそれ以前からのカルテもできているから、普通の外来診療的な感じのようです。

災害本部には医薬品は補充されているし、救急搬送車も待機しているので、重傷者がいた場合は後方へ送る体制もほぼ完備。

水が使えないとか、スタッフ側が不便な生活を余儀なくされる、という以外はそれほど特殊なことはないというのが先発隊からの引継ぎ。

避難されている方たちもどんどん県外へ移動をしつつあるので、こうした避難所ごとの臨時診療所も縮小化の傾向とか。

今後は長期的な活動にフォーカスをあてて、もう少し絞った形の援助になっていく模様です。


とりあえず、近況でした。



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2011年03月24日

災害支援ナースの心構え(準備 | その他)

この数日、災害支援活動/ボランティアにあたっての心構えや準備について、「アウトドア」の視点からあれこれ書かせてもらっていますが、これらは長年の趣味の登山/トレッキングの経験と、山岳診療所でのボランティア体験からのもの。

今回の東北地方という土地柄や被害状況を特別に加味したものではなく、一般的な話なので、その点、留意いただけたら幸いです。


さて、DMATの活躍する時期はとうに過ぎ、そろそろ民間のボランティアも現地入りできる状況が整いつつあるようです。

現地の受け入れ態勢が整ったとしても、やはり被災地に赴くときはいつも意識しておきたいのは「自己完結」の精神。

どなたかが書いてましたが、「自分の排泄物を持ち帰る覚悟がない人は、現地ではなく後方支援にあたるべき」というのが、自己完結の覚悟を端的に表していると思います。

この先はそこまで求められることはないかもしれませんが、「勘違い」からくる現地でのトラブルを避けるためにも、覚悟と準備、正しい知識は不可欠。「気持ち」だけでは迷惑で終わるパターンが多いというのは阪神大震災での教訓。


前回は、必要不可欠なヘッドライトの話を書きました。

今日は、その他のものについてざっと解説します。

・ヘッドライトと予備電池
・携帯電話と予備電池
・個人用ファーストエイドキット
・作業用皮手袋(軍手)
・ウェットティッシュ類(大判のものも)
・タオル類
・マスク
・ビニール袋多めに
・室内履きの靴

携帯電話と予備電池に関しては、通信網がダウンした状況ではどうしようもありませんが、使えていれば不安定な被災地での唯一の通信手段になるものですから、バッテリー対策はしっかり考えておいたほうがいいです。

単三乾電池2本から充電できるアクセサリーがありますし、太陽電池で充電できるものも2千円弱くらいで手に入ります。あとは手回しで充電できるというものもあったりします。

携帯電話はたとえ電波が入らなくても、ディスプレイが照明代わりになりますし、写真撮影用の白色LEDがついていればなおさら好都合。

iPhoneなどのスマートフォンであれば、「治療薬マニュアル」や点滴滴下数の計算など、現場でも使えるアプリが充実しているので、オフラインでも有効に使えます。今の時期、医薬品の添付文書や、「家庭の医学」などが無料でダウンロードできる特別措置がとられていますので、ミニパソコンともいうべきスマートフォンを最大限に活躍するべきです。

個人用ファーストエイドキットは must have です。

体調崩して戦力にならないだけではなく、現地の貴重な医薬品を使うなんて支援者には本末転倒。自分が使いそうな薬や医材は絶対に持っていきましょう。意外と重要なのが下剤です。慣れない生活で便秘はほぼ必発と思っていたほうがいいです。

ナースが現地に行った場合、DMAT活躍期以外は、救護所の衛生管理や健康管理、病院業務の補助などが多いと思いますが、軽作業ができるような準備として手袋は是非。普通の軍手でもいいですけど、お勧めは皮手袋。ホームセンターに行くと、300円くらいから安い作業用皮手袋が売っています。

ウェットティッシュは多めに。シャワーは浴びられない状況で体をさっぱりさせたいのであれば、赤ちゃんのお尻拭き用とか介護用の大判のウェットティッシュが便利。膀胱炎を防ぐためにもこのあたりは有効。トイレ事情の悪さから飲水を控えて尿路感染というのはウィルダネス・ファーストエイドでもありがちな大きなテーマですので、ナースの皆さんはくれぐれもご注意を。


ゴミは基本は持ち帰りと思っていたほうがいいです。なのでビニール袋は多めに。もって行く食品などは最初からゴミにならないように過剰包装は取っておくのもポイント。

被災地ある歩くにはトレッキングシューズなど、アウトドア用の靴がいいに決まっていますが、活動する場所は避難所の体育館など、室内が中心と思うと、室内履きも重要。持ち運びに便利なのはスリッパですが、やはりかかとのついた靴の方がいいんでしょうね。手っ取り早くはナースシューズ。



次回は、医療支援に必要な器材について書きます。





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2011年03月22日

災害支援ナースの心構え(準備編 | ヘッドランプ)

前回は、災害派遣時の持ち物をリストアップしましたが、今日はその解説を少々。

懐中電灯を持っていくことは誰もが考えると思いますが、有り合わせのものではなく、きちんとしたLEDヘッドランプを用意していくことをお勧めします。探検隊が頭につけるようなアレです。

大げさな感じがするかもしれませんが、一度使ってみれば、その価値はわかります。災害派遣に限らず、普段の防災グッズとしても有用ですから、安いものではありませんが、この機会に購入することをお勧めします。


私が長く愛用しているのは、こんなものです。

災害派遣ナースに必携のヘッドランプ

ペツルというフランスの業界老舗メーカーの定番商品。Tikka XPです。

ちっちゃいですが、相当明るいです。普通の白熱球の懐中電灯しか見たことない人がみたら驚くと思います。LEDは球切れはまずありませんし、電池の持ちも白熱球にくらべて格段に長いです。最長120時間、一番明るいモードでも60時間(メーカー公称値)

写真は旧タイプで、今売られているTikka XP 2は、小さな赤色LEDもついていて、夜ひっそりと荷物を整理するときなど他の人の迷惑にならなくて便利。避難所になっている体育館などでは赤色光が使えると便利と思います。ただ値段もグンと上がってしまったので、そこまでは必要かどうかは、、、 本来の目的ならシリーズの一番安いモデルか2番目あたりで十分。


電池が単4乾電池3本というちょっと微妙な感じですが、今回の買占め騒ぎでも単4は意外と売れ残っているのでちょうどいいです。予備電池1セット持っていけば1週間程度の通常の活動なら十分なはず。

日没が近づいたらヘッドライトは常に携帯しておきます。

小型なのでポケットにも入りますが、首に下げておくのがお勧め。ライトの角度が調整できるので首から提げた状態で前方を照らして夜道を歩くことも可能です。

逆に私はヘッドランプと言いつつも頭につけて使ったことはほとんどありません。

ヘッドライトというとなんとなく大げさで気恥ずかしい感じがあるかもしれませんが、実際はネックライトとしておしゃれ(?)に使えますヨ。

ちなみに夜、寝るときも首にかけたままにしておきます。余震など何があるかわかりませんので。軽いのでそれもさほど気になりません。




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